iグローバルコース
iグローバルコースの学び
英理女子学院iグローバルコースでは、社会で生きていくために大切な3つの力を育てるコースです。
第一に、世界の様々な課題を解決していくために必要な「幅広い分野の知識・教養」。
物事が複雑にからみ合った課題を分析して解決策を考えるためには、幅広い分野の知識や教養が大切です。
第二に、「グローバルコミュニケーション力」。
日本~世界の人とともに生きていくためには、言語の力だけではなく、お互いの違いを理解し、その違いのある人と協働できる力を身に着けることが欠かせません。
第三に、「STEAM(Science, Technology, Engineering, Art, Math) 分野・理数系の力」。
テクノロジーや科学の進化に対応するためには、文系だけ/理系のどちらかのみを学べばよいのではなく、誰もが理数系の教養・考え方を身に着けていることが大切です。
これらの3つの力を、「特定の科目の授業の中」だけで学ぼうとするのではなく、教科を横断したり、探究活動のプロジェクトを通じて、あるいは学校行事や課外活動などの経験から修得していきます。
これからの時代をリードしていく女性のための教育、それがiグローバルコースの教育です。
教育課程編成(2025年入学者 カリキュラム)
これからのグローバル社会や技術革新の進む社会では、文理にとらわれず幅広く質の高い知識が必要とされます。このような幅広い教養を育成するため、3年間全員が5教科を学べる教育課程の編成を基本としています。
このような幅広く質の高い知識の習得をもとに、主体的・対話的な学びとなるアクティブラーニング型授業や総合的な学習の時間により、これからの社会に必要とされる「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力・人間性」を育成します。
高い教養
世界で起きているさまざまな問題を発見して、自ら論理的・創造的に考え、難関大学への進学をめざすために幅広い分野の高い教養と知識を身につけます。
創造的な思考が生まれる総合学習
iグローバルの総合学習では、「世の中をより良くしていく方法」を考え、実際にその改善案を提案して、実際に行動に移していきます。1年次の初めには身近なテーマに対してグループでディスカッションを重ね、柔軟かつ創造的に考える習慣づけを行います。その後、世の中の課題を分析し、どのように解決するか1年間じっくりと”探究”します。2年次終了時までにその解決策を実行したうえで、日本語・英語の両方でプレゼンテーションします。世界の課題を創造的に解決する力を育みます。
アクティブラーニング型の授業
知識のインプットとその知識を活用するアウトプット型の授業を行っています。英理女子学院では、限られた3年間の高校生活を最大限生かすために、最も効果的な学びを行います。必要な知識を得るための講義型授業に、主体的に対話し発表していく活動を組み合わせたアクティブラーニング型授業を実践し、従来型の授業の良いところ、アクティブラーニング型の授業の良いところの両方を取り入れます。
インプットは、従来型の学びを中心に十分な知識を身につけます。アウトプットはアクティブラーニング型で思考力・判断力を身につけ、概念と既有知識や経験とを関連付け内省する深い学び行い、さらにインプットにつなげるなど最適化したサイクルで学びます。得た知識を深めるだけでなく、知識を組み合わせ活用し社会と繋げていく能力、他者と協同していく能力が育成され、新しい大学入試に求められる「思考力、判断力、表現力」を日々の授業から身につけていくことができます。
朝テスト&フォロー
脳のゴールデンタイムを有効活用
脳科学の観点からも学習にふさわしい時間帯を言われる朝に、8:15~8:30の15 分間タブレット等を活用した小テストを実施します。毎日の積み重ねが基礎学力固めにつながります。すぐ返信される結果を基に、できないことを早期に解決します。その日の小テストで間違えてしまった箇所や、授業で100%理解できていない箇所などを消化不良のままで終わらせず、放課後に先生と学習できる制度を通じて、疑問を早期解決します。
iグローバルコースのグローバル教育
世界のどのような場でも、多様な人々と共に生きていくことができるように、iグローバルではコミュニケーション力を中心とした様々なグローバル教育プログラムを実施しています。
海外インターン生や留学生と学べる英語授業・日常生活
英理女子学院では海外からの留学生の受け入れを行っています。2019年度も10月に1名の生徒がオーストラリアから本校に来て、約2カ月間iグローバルの生徒とともに学びました。生徒たちは日本とオーストラリアの文化の違いやそれぞれの良いところなどをテーマに積極的に対話をし友好を深めました。また2022年~2023年は、テンプル大学からインターン生の受け入れを行いました。半年ごとに別の国籍の留学生が訪れ英語授業に参加しました。そして、2024年にはオーストラリアの姉妹校セントモニカズカレッジから生徒が約30名来校。一緒に授業をうけたり、部活動を体験するなど、近い年代同士、和気あいあいと英語で話すことができる機会があります。
Stanford e-Eiri(スタンフォード大学とのオンライン講座)
アメリカのスタンフォード大学SPICE(Stanford Program on International and Cross-Cultural Education)の講師とともに、世界の課題について”Sustainability”(持続可能性)をキーワードにしながら学ぶ、英理女子学院だけのオンライン講座です。iグローバルコース2年生の生徒が、約半年間にSDGs(Sustainable Development Goals)の中の関心のあるテーマを選び、3人のチームで「40分間、英語での授業」を実施します。授業を担当するチームはディスカッションをまとめる調整役(facilitator)となり、クラスの生徒たちの学びが深まるように工夫した授業を展開します。
1年次から続けてきた探究活動を発展させて、英語で世界の課題について考えをまとめ、プレゼンテーションする力、ディスカッションを盛り立てる力、チームを調整し、クラスをまとめる力などを養います。
さらに、講座の最終回では、アメリカ・サンフランシスコの女子校Castilleja Schoolとのオンライン交流会を実施しています。
Eiri International Friendship Program
英理女子学院高等学校の生徒が中心となって、高校生があるテーマについて英語でディスカッションを行う”Eiri International Friendship Program”(希望制)を実施しています。このイベントでは日本の高校やインターナショナルスクールの生徒が参加します。
テーマの設定、当日のイベント企画、当日までそのテーマに関連する事前学習などを英理の生徒主導で進めます。当日のイベントもすべて英語で実施します。さまざまな高校生と意見交換することで視野が広がり、コミュニケーション力を養うことができます。
世界が求める「STEAM女子」を育成
iグローバルコースでは、人生の可能性を広げる進路サポートの一環として、近年注目されているSTEAM教育を行います。それは「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(工学)」「Art(芸術・創造力)」「Mathematics(数学)」の頭文字を取った教育分野の総称。ICT化が進むビジネスの現場やAIを活用する社会で活躍できる、論理的思考力を持つ人材を育成する授業が、カリキュラムに組み込まれています。
ゆめちから」小麦栽培研究プロジェクト
iグローバルでは、放課後サイエンスクラブの活動として、小麦栽培研究プロジェクトを行っています。
小麦の栽培:プランターの設置から始まり、潘種後に与える肥料の量や与え方、時期についていくつかのパターンに分け、観察を続け、最終的にはより多くのタンパク質を含む小麦を収穫できることを目指します。それ以外にも小麦の成長に応じたミッションがあり、それらをクリアしながら研究を深めていきます。サイエンスクラブの部員で毎週記録をつけて、小麦の成長を見守ります。
小麦を収穫:無事に育った小麦を収穫しました。収穫後にはおいしいパンを作ることを計画しています。パン作りの工程でも、酵母・発酵のしくみ(生物)、焼き加減(化学)、加熱による味の変化(化学)など調理方法以外にもサイエンスを学ぶことができます。
このように小麦を栽培する課程で、作物の特性を研究したり(生物)水・肥料のあげ方、土壌の性質などを分析・考察したり(化学)光のあて方・角度などを工夫する(物理)など、STEMAM分野を幅広く学びます。
収穫後の小麦の測定では「数学」をツールとして使います。
英理ファーム(農園)での野菜・果物栽培
小麦以外にも野菜や果物を栽培しながら、生物・化学・物理・数学・アートなど教科を横断してSTEAM分野を学んでいます。
袋の中でトマト栽培:まず初めの農作物として「トマト」を栽培しています。
英理ファームで複数の農作物を栽培:校内の土地を「開墾」して、野菜・果物を栽培します。
収穫後にはキャッロットケーキを作り、生徒みんなで試食しました。