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アジアの可能性~マレーシア修学旅行を終えて~

昨晩の深夜便に搭乗し、生徒たちとマレーシア修学旅行から帰国しました。

コロナ禍の間は、海外修学旅行を開催することができず、今回のマレーシア修学旅行は実に4年ぶりの海外修学旅行となりました。また、本校としては初めてマレーシアに修学旅行に出かけることとしたのですが、非常に多くのことを学ぶことができたと感じています。

まず第一に、多様性に富む国であること。

マレーシアはその歴史の中で、ポルトガル、オランダ、英国、日本、シンガポールの統治下にあったため、こうした国の文化の影響を様々に受けています。また国民の70%がマレー系、23%が中華系、7%がインド系と、国に住んでいる人々も多様で、異なる文化が日常的に存在することが当たり前の国であるため、何をするにも・街中を歩いているだけでも、「多様な国で生活するとはどういうことか」を実感することができたと思います。

このような経験は、日本で生活しているとなかなか体感することができませんが、10代の若い時期に直接それを感じることができたのは大変貴重だったと感じています。

次に、アジアの「勢い」を感じることができること。

生徒たちと話していたときに、何人の生徒たちが

「地下鉄がとても効率的にできている」「エスカレーターの速度が非常に早い」「街にエネルギーがある」

と話してくれました。日本は成熟社会で、社会のインフラ・仕組みなども「既にできたものを守っていく」というものが多いように感じます。また社会全体も高齢化しており、何事も現状維持、スピードも決して速くないということが多いのではないでしょうか。ですが、経済の成長を続けるアジア、また人口構成が日本に比べると”若い”国では、街全体に活気があります。

こうした国の人たちと、この先生徒たちはともに仕事をしたり接したりすることになるでしょう。日本の社会の中だけが全てではないということを肌で感じること、これも大変重要な学びだったと思います。

そして第三に(個人的にはこれが最も重要なことだと感じていますが)、アジアの可能性を改めて認識することができたこと。

前述の通り、マレーシアはマレー系(マレー系の人の多くはイスラム教です)の人が70%以上を占める国です。今回、マレーシアで様々な方にお話をうかがったり、実際に街中を見ることで、このアジアからの可能性を実感することができました。

イオンさんの見学で生徒たちが

「豚肉コーナーが無い!」

と言っていましたが、その後、イオンマレーシアの社員の方に「日本から本当はもっと多くの商品をマレーシアに持ってきたいのですが、ハラル対応ができていないことが多く、悩ましさを感じることもあります」というお話をうかがったりしました。

一方、街中でハラルマークの出ている飲食店なども多く、そうしたお店はマレー系のヒジャブをかぶった女性も多く飲食していました。

また、現地の方にお話をうかがったところ、日本のある会社さん(ソースの会社)が、マレーシアで自社の商品が売れたらいいなという考えで、ハラル認証をとったところ、イスラム教徒の住む”シンガポール” “インドネシア” “アラブの多くの国々”からとんでもない量のオーダーが舞い込むようになったそうです。

このマレーシアを基点として、イスラム圏にビジネスを拡大していくことも現実的にあり得る、逆にそうした視点を今後持って世界に出ていくことが大事であることを痛感しました。アジアには大きな可能性があります。

マレーシア修学旅行に参加した生徒の皆さんはどのようなことを感じる1週間だったでしょうか。今回の修学旅行が皆さんの人生にさまざまな気付きと学びを与えてくれるものであったら良いなと思っています。

それでは来週からまた元気に学校でお会いしましょう。

追記)クアラルンプール国際空港にて。NHKで放映している”世界の街角・空港などのピアノを自由に弾く人たちのドキュメンタリー”(詳しくはこちらからご覧ください)が大好きな私にとっては夢のような瞬間でした!