理事長・校長日記理事長・校長日記クラブ活動キャリア部
全国に挑むということ~華道部「花の甲子園」全国大会~
11月12日日曜日、本校華道部の生徒3名”チームてまり”(てまりは、本学園の創立者・高木君先生が自ら刺繍したてまりが、今でも学校のステンドグラスなどに反映されていることから、このチーム名としたようです)が、
華道家元・池坊 花の甲子園 全国大会
に出場するため、京都六角堂に赴きました。
8月27日に関東南大会(地区大会)で優勝した1校(本校)のみが地区代表として全国大会に挑む機会を頂きました。
それから3ヶ月・・・
生徒たちには
「9月には文化祭もあるし、連休も多い、10月には定期試験も修学旅行もあるのだから、計画的に”何が自分たちに足りないか/必要か”を考えて、余裕を持って準備をすること」
と伝えて来ましたが・・・なかなか準備は難航しました。
本番ギリギリになってから、青ざめながら準備を進め・・・11日土曜日の朝、いざ京都へ。
六角堂は聖徳太子が創建したお寺でもあり、いけばな発祥の地でもあります。そんな六角堂でまずは生徒たちが、名物の「鳩みくじ」を・・・
おみくじはおみくじです。
気を取り直し、まずはこの時期「旧七夕会」といって池坊の花展が開かれているため、お家元や池坊の先生方の素晴らしい作品をたくさん、鑑賞させて頂きました。
そして、本番前日の説明会に参加するため、本番会場へと向かいました。
すでに、全国各地から高校生たちが集まっており、生徒たちは緊張感が高まったようです。
前日には、当日のプレゼンテーションの順番を抽選したり、本番で使用する花器を抽選で選んだりしました。
本番会場で、小さな声でプレゼン練習をする生徒たちの様子です。
そして、いよいよ日曜日。
本番では「故郷(ふるさと)」というテーマで3人がリレー形式(1人10分ずつハサミを持っていけて良い×3人)で30分間で1つお花の作品を完成させます。
その後、3分間のプレゼンテーションを行い、花の技量、プレゼンテーションなどを総合的に採点した合計点で勝負が決まります。
いけるお花は、その日その場で突然渡されるものです。事前にどのようなお花が入ってくるかは分かりません。その場で臨機応変に対応することが求められます。
本校生徒たちは、故郷(ふるさと)横浜の”赤レンガ倉庫”をイメージして作品をいけました。
その後は、プレゼンテーションです。
今回のテーマ「故郷(ふるさと)」が、彼女たちにとってどのような意味を持つのか、選んだ赤レンガ倉庫をどのように作品にいかしたか、などをプレゼンしました。
直前までの状況をふまえると、生徒たちは良く頑張ったと思います。
一方、全国のレベルは、数段高いところにありました。
やはり、きちんと計画を立て、自らを常に省みて、自分たちから勝ちに行くために行動すること、その上でいけばなを楽しむことが、とても大事であることを痛感しました。(夏の甲子園で優勝した、慶應義塾高等学校の森林監督が「Enjoy Baseball」とおっしゃっていましたが、全国に挑むということ、そこで何か結果を出すということは、そういうことだと思います。)
もちろん、勝敗だけが全てではありません。ですが、戦いに挑むのであれば、「勝ちに行く」という強い意思で挑むことはとても大事です。「勝とう」と思わないで勝てることなど、ありません。
今年度は7年ぶりに本校華道部が全国の高校生と競い合う、大変貴重な場を与えて頂き、心から感謝しています。と同時に、この場にまた必ず戻ってくるという強い想いを抱きながら、横浜に戻って来ました。
我こそは、全国に挑みたい!という意欲に燃えた皆さんを、お待ちしています。